【Blog】品質管理を効果的にサポートするシステムのポジション




製造業にとって、品質管理は生命線です。

どれだけ良いものを作っても、どれだけデザインが良くっても、どれだけコスト削減をしても一つのトラブルで全ての努力が水の泡になってしまいます。

品質管理の考え方も従来の経験値を元にした「再発防止」からより一歩踏み出し、将来想定される不具合を予想し先回りして防止する「未然防止」というアプローチに移り始めています。

未然防止を実現する品質管理活動を簡単に説明すると、実績のある“良い設計”に対し改善や改良などの変更点が発生することにより不具合の要因が内在し始めるため、この変更点における潜在的な不具合を洗い出し、事故を未然に防止する活動です。

このような考え方やアプローチは非常に論理的に組み立てられているので、それを確実に実施すれば多くの問題や不具合を解決できると思います。

しかし、それを実施する人をコントロールすることがなかなか難しく、複数の人が関わる作業ではどこからかノイズが入り込み不具合の原因を作りこんでいきます。

この人のノイズをできるだけ排除するためには、人に対する教育とシステム化が効果的です。

 

Aras Innovatorには品質管理活動を支援するソリューションが用意されており、その中の一つに(設計・プロセス)FMEAデータを管理する機能が有ります。

FMEAに取り組んでいる多くの企業ではFMEAの作成に表計算シートを使って作成していると思います。

故障モード影響解析の考え方に沿って潜在的な不具合を洗い出し、その対策を検討して不具合の防止策をまとめるのに表計算ソフトは非常に有効です。

しかし、FMEAシートは作成するだけでも相当な時間をかけて作成するため、ここで力尽き本来の不具合対策の改善活動とつなげたところまでは行き着いていない現場を多く見かけます。

そこでAras InnovatorではFMEAシートを作成するだけでなく、故障モードとして洗い出されたケースに対し人をアサインして、各担当者に改善活動を即すとともに、担当者の改善活動の成果物を一元管理できる作業ループを一巡させることを実現しています。

また、FMEAシート作成に際して、ノウハウとして蓄積されている過去の不具合事象を蓄積し、FMEAシート作成時にライブラリとして選択させることも実現できます。

 

また最近ではiGrafxといったドロー系のソフトと連携してより精度の高いFMEAシートの作成環境を提供できるようになりました。

FMEAシートでは機能に対する故障モードを登録するところから始まります。

しかし、設計作業中は、故障モードを洗い出した機能自身が変更されることも少なく有りません。

FMEAシートだけキチンと作成しても、その前工程の機能設計が変更されてしまってはFMEA解析も意味が有りません。

そこで、機能ブロック図や信頼性ブロック図を作成するのが容易なiGrafxFMEA作成の前工程に活用することでこの一連の流れをシステム化することができるようになりました。

iGrafxはドローソフトなので四角や丸い形状の図を用いた機能ブロック図を簡単作成することができます。

あわせてロジックを埋め込むことができるため、この四角や丸の機能ブロックに対し、故障原因や影響度などを登録できるようにしました。

プログラムを登録できるiGrafxでは機能ブロックが変更にあわせて故障原因や影響度なども変更したり、サブシステムやコンポーネント単位に分かれているFMEAを統合表示することができます。

ここで作成した機能ブロック図をAras InnovatorFMEAシートに取り込みPLMシステムで管理されているパーツや図面及びワークフローなどと連携した品質管理を実現しました。

 

機能設計、故障モード解析、品質改善活動及びそれらの情報の通知と承認など、人が関与する個別の作業をシステムがシームレスにつなげ、作業と作業の間に発生するノイズをできるだけ排除しする設計支援システムを実現しています。

 

こういった異なるシステムを自由に連携して、業務に合わせたシステムを開発できるのもモデルベースアーキティクチャをもつAras Innovatorの特徴の一つです。

 

written by hisatsugu